◇4月18日〜4月21日
 朝7時。ふと目が覚める。寝過ごした・・・
 平日の朝に、くそデカイ荷物(自転車・キャンプ用品)を持って、阪急京都線大阪行きに乗り込む勇気はない。せめて始発あたりに乗ってラッシュを避けようと思っていた。
 しかし今から出ても、伊丹発の沖縄行きには間に合わない。関西国際空港発の飛行機に乗ることに変更だ。
 とりあえず、大阪に住む相棒宅へ向かう。乗り換えがめんどうなので、阪急はやめてJRで向かった。輪行となると、改札口までの距離がものすごく遠く感じる。吹田駅で降りて相棒と合流し、大まかな予定をたてた後、関西空港へ向かった。新大阪で特急に乗り換えれば、空港まで直行である。2時50分発の沖縄行きは空席があった。ひと安心して、とりあえず昼食をとろうと、店を探した。朝から何も食べてなかったので、カレーの匂いがした瞬間、昼のメニューは即決だった。
 空港では時間が進むのが早い気がする。あっという間に搭乗の時間だ。程なく飛行機へ乗り込んだ。運が良いのか、ポケモンの絵が描かれた飛行機だ。寝不足の相棒は、隣で酔いを恐れている。
 飛行機は順調に加速し、大阪をあとにした。沖縄まで約2時間。飛行機で2時間も乗るのは初めてではないだろうか。あいにく、向こうの天気は曇らしい。相棒は窓際のくせに寝てしまったので、ラジオでも聞いて時間を過ごした。
 到着時刻が近づいた。外を見ると、雲ばかりである。飛行機は、その雲の中に突入した。間もなく、憧れの沖縄だ。雲が薄くなり、下の景色が見えてきた。曇のくせに、海が青い。少し感動しながら、着陸した。
 自転車も無事、運び込まれた。キャンプ類を入れた袋が、テープで強引に縛られている。空港入り口まで運んで、組み立てを開始。風が強いあたり、さすが沖縄である。
 後ろにキャンプ用品を乗せて、久々の旅モードとなった。間もなく、那覇市内に向けて出発。空港から4kmも走れば、市内へ着く。天気はあいにくの曇りで、景色はどこか九州を思い出させるような雰囲気を醸し出していた。
−1日目−
 明治橋を渡れば、市内に入る。いまにも雨が降りそうだったので、今晩はユースホステルに泊まることにして、宿を探し始めた。僕らが毎回使っている地図、ツーリングマップルは、おおまかな地図はいいとしても、細かい場所は雑である。ホテルの表示があっても、必ずしもそこにホテルがあるとは限らない。とりあえず、近くまで行って地元の人に聞いてみた。しかし、地元の人でさえ、そんな名前のホテルは聞いた事がないと言う。
 少々、不安を募らせながら、辺りを走り回った。もう日が暮れかけていたので、早く宿を見つけて、市内を探索に行きたかった。
 ついに、相棒がホテルに電話をかけると決断した。電話で場所を聞いて、その通りに行けば、ホテルに着いた。シティーフロント春海YHである。
 オーナーに案内されて部屋まで行った。部屋にはすでに日焼けした人が一人いた。珍しく、ベッドは指定された。これまでいくつかのYHに泊まったが、二段ベッドで下になったのは初めてだ。とにかく荷物を運んだ僕らは、夕飯を含めて那覇市内を探索することにした。相棒の持ってきたガイドブックをざっと見て、国際通りを通ろうと決める。
 重い荷物がなくなった自転車で、市内を駆け抜けた。国際通りは、繁華街になっており、観光客や地元の人たちで賑わっていた。
 やはり沖縄まで来たのだから、珍しい物を食べて帰りたいと思いながら、通りを走っていると、「沖縄・家庭の味」と書かれた看板を発見した。相棒の提案で、この店で夕食をとることにした。
 店に入ると、どこかエキゾチックな雰囲気がしたが、それが沖縄のイメージに合っていた。メニューを見ると、やはり聞いた事もない名前の料理ばかりである。沖縄ラーメン、トロピカルジュースにも惹かれたが、とりあえず「ふちゃんぷるー」を頼んだ。卵の中に麩の入ったちゃんぷるーである。相棒は「ゴーヤーちゃんぷるー」を頼んだ。
 出てきた料理は、予想通り独特の味がした。ご飯も、どこか味が変わっていた。みそ汁の中にはソバが入っていて、どれもこれも沖縄独特の味が味わえた。
 腹はふくれなかったが味に十分満足して店を出ると、外は雨が降り始めていた。もう少し市内を見て回りたかったが、相棒も帰りたがっていたので、コンビニに寄って宿に戻ることにした。帰りながら気づいたのだが、さっきからコンビニはファミリーマートしかない・・・もしかして、沖縄はファミリーマート独占か!?とりあえず、その一つに入った。
 沖縄はどこまで行っても沖縄。コンビニも沖縄限定品だらけだ。お茶はさんぴん茶がずらっと並び、おにぎりも、沖縄限定おにぎりがある。とりあえず、おにぎりを二つ買って帰った。
 雨に濡れながら、宿まで全速で走った。宿に戻って、洗濯しながら風呂に入る。部屋はどうやら僕らを含めて4人だが、一人は荷物を置いてどこかへ行っている。もう一人は、バイクで回っているらしく、もう明日帰るのだと言う。彼の話では、やはり沖縄は自転車が多いらしく、今までユースで会った人はほとんど自転車だったらしい。やはり、沖縄は自転車が適しているのだろうか。
 僕らは、明日以降の予定を大まかにたてた後、いつのまにか眠ってしまっていた。相棒はかなり遅くまで眠れなかったらしい。飛行機で寝たのがたたったか・・・
DATA 
 走行時間  0h56m18s
 走行距離  12.38km
 平均速度  13.2km/h
 最高速度  31.0km/h
NEXT DAY