NOT AT ALL
<曲目>
Opening Film

One Day
もうすぐだ
明け方の君
Born in trap
no doubt
砂時計のくびれた場所
ふたりなら
告白
MOON LIGHT BLUES
鏡が映したふたりでも
夢の飛礫
C-46
SAY YES
パラシュートの部屋で
HOTEL
higher ground
YAH YAH YAH
can do now
NとLの野球帽
ロケットの樹の下で
NOT AT ALL

Ending Film
 この公演のチケットが届いたというメールが相棒から来たのは、3月の半ばだった。すでに、去年の5月くらいからファンクラブ先行予約で取れていたチケットである。
 彼からのメールは、思いがけない内容を含んでいた。他でもない、座席の事だ。
 「前から3列目」
 我が目を疑った。倉敷の18列より良い席が回ってくるとは思っていなかった。金銭的にも沖縄まで行くのは苦しかったが、3列目となれば選択の余地はない。是が非でも、金を集めて飛ぼうと思った。
 4月18日。何とか資金を調達し、沖縄に飛ぶ。このあたりの事は、旅行記に書いたので参照して欲しい。
 4月19日、午後5時過ぎ。ついに、沖縄コンベンションセンターに向かう。いかにも沖縄らしい建物が僕らの目の前に現れた。バックで夕日が綺麗に映し出されている。まだ開場前なのに、人がたくさん来ていた。今回はとりあえず最終日だけあって、地元の人ばかりではなく、遠征の人も多いだろう。僕の知り合いでも、東京から来ている人がいる。
 開場までの時間を入り口前で過ごした。ようやく晴れた沖縄の景色に、噴水が光っていた。
 5時半。いよいよ開場である。会場限定のグッズを購入したかったので、開場とともに中へ入った。グッズを買った後、いよいよ席に向かった。前に行くにつれてどんどん緊張感が高まる。アリーナツアーでは3列目でもだいぶ離れているが、ホールでは間近である。席に着いた時、あまりの近さに胸がはち切れそうだった。垂れ幕が2重になっていたことさえ、この時はじめて気がついた。
 開演までは時間があったので、何回か出入りして、その近さに酔ってみた。そうこうしているうちについに開演時間となった。
 僕らのちょうど二つ前の席、つまり最前列の席が2つ空いている。一番良い席なのに、なんで空いているのか。その席のチケットを持った人らは今どこで何をしているのだろう。そんな事を考えながらオープニングムービーを見ていた。今までは2階席・3階席がほとんどだったで、ムービーの細かい所まで見れることにも感動してしまった。それどころか、ムービー中にスタンバイする人影まで見えるではないか。
 ついに、僕らにとって歴史的ライブが始まった。
 近い・・・
 ASKAさんの歯並びが良いのまでしっかり見える。CHAGE兄はサングラスなのでどこを見ているのか分からないが、きっと自分を見ているに違いないと思い込み、ライブ中ずっと最高の笑顔で応えた。
 このぐらい距離が近いと、声を発しても聞こえるに違いないし、手を振っても視線に入る。ファンにとってこれほど嬉しいことはない。途中で、何度か指を指された事もあった。 質問コーナーではハプニングが起こった。先ほどの僕らの真ん前の空席に、CHAGEが「さっきからさ、ずっと気になってんだけど、ここ席空いてるのよ。」の声に会場中どよめきが。その後の質問に当たった人が、「彼女と喧嘩して、今外にいるんですけど」と言うと、CHAGEが「何!?連れて来て、ここに座れよ。」と、とんでもない事を言いだした。結局、彼女は現れず、CHAGE&ASKA本人から携帯に電話してみるが、つながらない。結局、独りでその席に座った。隣にCHAGEがゴーヤーマン(ぬいぐるみ)を置いてくれていて、羨ましかった。
 そんなこともあって、僕らのテンションは上がりっぱなしだった。曲構成には変化がなかったが、これだけ近いと曲も新鮮に聞こえた。
 とりあえず、追加公演を除いた全行程を一日もキャンセルすることなく終えた彼らに、お疲れさまと言いたい。そして、追加公演でも僕らを楽しませてください。